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クラフト×モノクロ×ホワイトのススメ

はじめまして。

テキレボには初参加となります、サークル《Erzahler》の綴羅べに と申します。

とあるゲームジャンルの二次創作中心に活動中です。

詳しくはテキレボカタログをご覧ください。



 

今回の装丁まとめ企画では、

頒布する本のうちシリーズ展開しているタイトルをご紹介いたします。

……装丁紹介、というか「こんな装丁がオンデマンドでできるからみんな是非ともこの印刷所使ってくれ」というダイマが魂胆な部分もあります。


そんなわけで、こちらです。




『"D"の追憶』


装画:岸原もめん さん


用紙:ファーストヴィンテージ_シルバー_172k 印刷:CMYKフルカラー+ホワイト

印刷所:株式会社STARBOOKS



簡単に内容をご紹介すると、

《人類の敵であるヴァンパイアの君主が実は前作までの主人公で世界の救世主だったら?》

という考察を元に、かつての主人公がヴァンパイア・ロードとなるまでの経緯を綴るシリーズです。


そんな感じの内容なので、当初から「沈んだ感じの紙色でカラーは使わない装丁にしたい」と考えていました。

加えてホワイトインクにも興味があったし雰囲気がぴったり合いそうだったので、

「モノクロ調にホワイトインク、単キャラでシンプルにまとめよう」

と、方針が決まりました。


 

以下、単巻紹介。



【新刊】『"D"の追憶 0/1』※画像は合本前の既刊なのでタイトル部分に差異があります。


表紙を飾るキャラクター《カーミラ》は亡霊なので、

幽体感を出すために黒ベタで描画したキャラクターの上にホワイトインクをのせています。

雪深い森の中からのスタートということで、雪もホワイトで表現しつつ。

印刷順としてはCMYK→ホワイトです。


遊び紙は、スノーペトル_ホワイト_70k。

直前まで別の紙と迷いましたがこちらにして正解だったとガッツポーズしました。


 



2巻目は主人公の養父となる(親の代からの好敵手)《伯爵》。

こちらはホワイト→CMYKの順に印刷されています。

こうして地色の強い特殊紙の場合に白押さえとしても使えるところがすごいんです。


また印刷所さんの特徴として、PP加工をしない場合はインクのベタがはっきり出ます。

この巻もかなりベッタリです。

私はファーストヴィンテージをはじめとするクラフト紙の質感が好きなので

このシリーズはどれもPP加工をしていません。

経年劣化や読んでるうちにインク禿げが起こると思うのですが、

コンセプト的にそれはそれで最高の効果になりそうなので今から劣化を楽しみにしてます。


遊び紙は、タントセレクトTS-1(布目)_N-52(あか)_100K。

マントの裏地が赤なので最初から心に決めていました。


 

テキレボ合わせではもう一冊、『"D"の追憶』の3巻を新刊として発行予定です。

こちらも同じ用紙、同じインクの組み合わせとなっています。

鋭意制作中ですので、詳細はTwitterにて告知するつもりです。

ご興味がありましたらチェックしていただけると嬉しいです。


残念ながらファーストヴィンテージ_シルバーがメーカー廃盤となってしまったため、

同じ色味の本は二度と作れません。

そんなところも同人印刷だなぁ……などと改めて思いました。


 

まとめに。


弊サークルの発行数は基本的に10部前後と少ないので、

オフセットは当然のことながら使えない。

けれどオンデマンドにすると特殊紙と特殊インクの組み合わせができない。

それでも特殊紙使いたいしインクも凝りたいし、何より文庫サイズで出したい。


そんな私にとってSTARBOOKSさんはそれこそ救世主です。

普通に装丁凝らない分厚めの本を出してもそこまで費用跳ね上がらないし、

締め切りや割引も自分のペースで細かく設定できるのでスケジュールに無駄が出ない。


世の小説書きさんには一度でもいいから利用してほしい。

あとクラフト用紙はいいぞ。見返し加工しなくても紙の地で充分に雰囲気が出ます。


そんな気持ちを込めて。

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